今回はタイランドエリートを用いて、タイで働く事ができるのかどうかという点について記載してみたいと思います。

タイランドエリートカード旧会員権のビザで就労しても良いのか?

結論から先に申し上げますと、就労は出来ません。

タイで就労したい場合は、労働許可を得る必要があります。

俗にいうWork Permitというものです。

Thailand Eliteは、あくまでタイ国内での滞在をサポートするためのプログラムです。

よって、滞在許可の形態を提供していますが、労働許可を含んでいるわけではありません。

労働許可証はビジネスビザ(Bビザ)もしくは、タイ人配偶者ビザ(Oビザ)もしくは、永住ビザと一緒に取得する必要があり、タイランドエリートのビザと一緒には取得できません。

よって、タイで外国人が就職する場合は必ず労働許可証が必要になるのです。

グレーな部分

タイランドエリートのビザでは現行のビザ、旧会員権のビザ共に基本的にタイで働く事は出来ません。

しかし、グレーな部分があります。

それが、タイの企業ではなく、海外の企業で海外現地の通貨を海外の銀行口座で受け取る場合です。

在宅勤務やリモートワークなどが普及した今会社に出社せず、どこでも働ける環境が整っています。

タイ企業でタイの銀行でタイバーツを毎月受け取るような形であれば、タイ側でも就労している事をタイ当局側で就労の事実を検知することは可能です。

しかし、タイ側の銀行に給料が定期的に振り込まれない限り、タイ側で働いているかどうかは厳密には分からないのが実情です。

実際、このような形でタイランドエリートのビザを取得してタイでノマドワーカーのような形で働き続けている方が多いのが実情です。

しかし、これは法的には実際にはグレーな部分なのです。

なぜなら、タイ政府はこのようなノマドワーカーのための就労Visaも用意しているからです。

2021年に新しく出来たLTRビザという制度でノマドワーカー用の就労Visaをタイ政府は用意しているのです。

タイのノマドビザ(LTRビザ)とは?

タイでは2021年からノマドワーカーを対象とした新しいLTRビザという制度を開始しています。

対象者主に下記4つのカテゴリーに位置する外国人用の就労居住ビザとしています。

  • 外国人高所得者
  • 外国人退職者
  • タイからリモートワークを希望する外国人
  • 「特殊」なスキルを持った外国人材

https://ltr.boi.go.th/

LTRビザ保有者は、法律上の配偶者と20歳未満の子供を含む最大4人の家族を同伴することが許可されタイで最長10年間合法的に働くことができるとしています。

LTRビザはその業態から「デジタルノマド」ビザともいわれています。

LTRビザを取得する為の条件:

  • 条件は、8万ドル以上の収入を過去2年間得ている事が一つの条件となっています。

8万ドルを超えていない場合は、4万ドル以上で大卒であれば取得する権利があるとしています。

8万ドルは現在の日本円にして1千万円を超える収入を意味しますので、なかなかハードルが高いものと言えるでしょう。

また、LTRビザとは別にスマートビザという新しい就労ビザ制度も2018年から用意されています。

スマートビザ

https://www.boi.go.th/upload/content/BOI_smart%20visa_JP_20180515_5b06828d663a7.pdf

LTRビザやスマートビザのようにタイ政府は外国人労働者に対してタイで働く場合は基本的には労働のビザを取得して働くようにする制度を用意しているのです。

よって、就労する許可のないタイランドエリートのビザで働く事は原則はNGなのです。

では、なぜ就労ビザを取得しないでタイランドエリートのビザで働いている人が多いのか?

では、なぜ多くの方が就労ビザを取得しないでタイランドエリートのビザで働いているのでしょうか。

それは、3つ理由があると思います。

1つ目理由:LTRビザの条件が厳しい

LTRビザの取得条件は年間8万ドル日本円にして1千万円以上の収入を過去2年続けるのが第一条件となっています。

この条件が多くのノマドワークに適した金額設定がされていないことが理由の一つだと思います。

おそらくタイ政府としては高所得のノマドワーカーを対象にしたビザであり、実際のノマドワーカーの実態に沿っていない事がノマドワーカービザが普及していない事の原因となっているとも思います。

今後8万ドル以下のノマドワーカー用ビザも出てくる可能性はなくはないとは思いますが、基本的に高所得者、専門家などを招致してタイ経済に貢献してもらいたいという意向があるため、難しいのではないかと個人的に思っています。

2つ目の理由:分かりようがない

タイでタイの企業でタイバーツで給料をもらっている場合は、タイ当局側で就労の事実および証拠を掴むことが容易です。

しかし、海外企業でタイにお金を持ち込んでいなければ、タイ当局側で就労の事実を把握することは困難です。

このような状況の為、多くの方がタイランドエリートビザで就労もしている一つの理由および実情があるのだと思います。

3つ目の理由:給料を支払っている企業がある国での制度に従っている

また、給料を出している国で納税やその国での制度にしっかり従っていれば問題ないと考えている方も多いのだと思います。

しかし、当事国の制度に従っていたとしても、実際にタイで働いているのは事実であるため、もし、当局から何かしらの就労の事実を突き詰められるようなことがあった場合、タイランドエリートの権利およびビザをはく奪される可能性はなくはないと思います。

極端なケースですが、2023年にはタイのエリートビザで働いていた中国人が詐欺で検挙され、タイランドエリートをはく奪されたというニュースが出ていました。

https://www.bangkokpost.com/business/general/2496116

これは極端なケースで就労していたことが問題というよりは詐欺という犯罪をしていたことが問題ではあったのですが、基本的には就労もNGということではあります。

今後就労に対しても厳しくなっていく、もしくはグレーな部分がなくなるようにクリアな制度改正があるかもしれません。

いづれにしても、基本的にはタイランドエリートのビザで働く事はNGだということは認識しておくべきでしょう。

タイランドエリートを保持しながら、労働許可証を得ることは可能か?

では、どうしてもタイランドエリートで働きたい場合はどうすればいいのか?

このような場合は、就労用のVisaを取得して働くのが一番でしょう。

タイランドエリートのビザをキャンセルして、労働ビザに切り替えればいいのです。

また、就労用のVisaを取得してもタイランドエリートの権利・サービス(ゴルフやスパ等)は継続して利用可能です。

タイランドエリートの権利自体がなくなるわけではなく、あくまでビザを就労ビザに切り替えるだけなのです。

実は権利はそのまま利用できるのです。

現状、タイランドエリートのビザで働き続けている方は多い実情はあるのですが、グレーな部分であると個人的には思います。

また、タイの当局もグレーな部分でもあるため、人や場合によって言うことを変えている可能性もあります。

もし、タイでタイランドエリートで働きたいのであればタイの専門家に相談するか、もし何かしらの指摘を受けた場合しっかりと答えられるように自己防衛しておくべきだと言えるでしょう。

さいごに

私は、タイランドエリートカード旧会員権の仲介をしております。

この投資ビザですが、他国の投資ビザと異なり、カード自体が資産になりえるカードです。

金額も他国の投資ビザと比べても数倍も安価且つ特典も付いた価格に対して価値が非常に高いものだと私は思っています。

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